〜 。あとがき 〜


 お疲れ様でした。正月更新、無冠の王子、いかがだったでしょうか?15日間毎日付き合って下さった方も いらっしゃるのでしょうか?ともあれ、最後まで読んで下さってありがとうございました。

 この小説を書く動機は、当サイトで連載していたDQ2小説「精霊のこどもたち」の連載中「ロレムンでお願いします!」 の声が大きかったことがきっかけになりました。
 私が読んでいたドラクエ2の小説はほぼロレムンだったので、そっちが主流なのかな、と思っていたのですが、 世間的にはサマムンの方が多いのでしょうか。王道はロレムンなんですけどね。
 話が少ないならやってみせようほとどぎす、とばかりにいつかロレムンを書くのが野望でした。
 いろんなロレ王子やムーン王女を考えていたのですが、私の頭の中に落ちてきたのは、3話のはじめ「肉を 食いつくしたロレ王子に、ムーンが天然で感謝をする場面」でございました。ここから話があれよあれよと ふくらみ、最終的にこの作品が完成したわけでございます。

 この作品では未知のテーマにチャレンジさせていただきまして。
 1、1話につき1P。
 2、全15話とはじめから決める。
 3、ストーリーを最初から最後まで繋げて書くのではなく、分かるように省略する。
 というテーマがありましたが、特に3、できていたでしょうか。また、これを達成するためにほとんど裏設定も 何もない単純なストーリー、そしてほぼ戦闘シーンなしになりましたが、皆様に楽しんでいただける作品が作れたでしょうか。 もし、楽しんでいただけたなら嬉しく思います。


 短い話だったので、書ききれなかった裏設定でも。

 アクス。名前は「竹を割る斧のように、スパンとなんでも切り捨てる」のイメージ。ロトの末裔は みんな最初が「ア」ですね。
 …あんまり「自分勝手」さが出てなかったなぁ…「どうでもいい」は私の口癖でもあります。 前半と後半で「どうでもいい」の意味を変えさせるのはとても楽しかったです。
 動かしにくいキャラでした。主役失格、というほど無関心なせいで、動かすきっかけ作りは大変でした。ルプガナでの 竜王の声は苦肉の策でした。
 ラストから良い王様になるのではないでしょうか。周りの人間にはやっぱり相変わらず無関心なところはありますので、 所かまわずいちゃいちゃして、アイリンを困らせるのではないかと思われます。


 アーサー。一番悩んだのは名前だったり。男でも女でも通用する名前で、「ア」の付く名前を…と考えていたのですが しっくり来るのが思いつかず、結局デフォルトから「ア」のつく名前を探り当てました。つけてみると意外と 合っているのではないでしょうか。
 アーサーへの呪いは誰かを庇ったため…というのは私のこだわりのようです、どうやら(笑)
 苦労したのは、ラストで『俺』と言わせるためにそれまで第一人称を使わせないことですね。
 今回脇役に回っていただきましたが、この人にはこの人のドラマがあるのでしょう。


 アイリン。アーサーとは逆にアクスと付けた時からこの名前にすると決まっていたキャラ。ごめんなさいの連発は 楽しかったです。
 …本当ならペルポイでくっつけようと思っていたのですが(作中にくっつくカップルを書いた事がなかったので)、 途中になってハーゴンとの設定を思いついたので、結局達成できませんでした。
 作中で言った通り、罪悪感は消えませんのでしばらくこのまんま卑屈な状態でしょうが、やがてアクスが「ごめんなさい」より 「ありがとう」を多く言う女の子へ変えてくれるでしょう。


 竜王。意外とおいしいキャラになりました。竜神は単体で繁殖する際、生まれるのは自分自身であり、 一人産んだ時点で、親は死にます。交わりを入れる事で、真に繁殖することが可能になります。(竜の 女王は誰かと交わりを結んだのでしょう)
 ちなみにあえてあだ名をつけていたのは、竜族は人の名を呼ばないという設定だったからです。水泡は 水晶などに入り込んだ「水の泡」(=それが入り込むだけで神秘性と希少性が高まる)を意味すると共に、 水の泡のように消えてしまったはかなさを表現しています。
 竜呪師という言葉の響きが気に入っています。精霊〜の竜王とあんまり違いが出せなかったのが残念ですが。
 あと、こっちの1の勇者は「アルフ」です。「アレフ」じゃないです。ドムドーラにいたロト本家ではなく、 何代か前に、ラダトームの呪い研究の一族へ駆け落ちした女の末裔になります。


 アリシエル(アリス)。お兄ちゃん大好きっ子。聡明な子で、両親と兄の事情も周りにうごめく貴族の 思惑もちゃんと分かっています。アリス自身も兄を守るためにああやって演技をしています。
 アリスは「例えどうであれ、公式上は王の長子である兄が国を継ぐべきだ」と信じています。 ちなみに女装した兄も面白いと思っているけれど、ちゃんと男装した兄の方がかっこいいのになぁ、と のんきに考えていたりします。


 ハーゴン。元はムーンブルクの一般僧侶。魔力の高さから田舎からスカウトされてきて、意気揚々と城にあがったが、 自分より魔力の低い、貴族の上級僧侶に従わなければならないのにうんざり。でも田舎では「出世頭」とか色々 言われていたのでやめるわけにもいかず、いらいらしていた。そんな心のなぐさめは、たまにちらりと みかける、美しい自国の王女への憧れ。
 やがて国王が王女を女だからと邪険にしていると言う噂を聞き、平民だからとこき使われている自分に ダブらせ、同情。やがて憧れとあいまって「自分の気持ち=アイリンの気持ち」だと勘違いするようになる。  あるときたまたま、アイリンを邪険にする国王を見て、「こんな国王に忠誠を誓えない、かならず姫を助けて見せる」 と国を出奔。力を手に入れるために色々しているうちに、破壊神の事を知り暴走。力を手に入れるために各地で 色々やっているうちに、ハーゴンの事が噂になる。
 そしてモンスターを操り、ムーンブルク城へ侵入。アイリンの周りの警備兵を殺害してアイリンの前に立ち 求婚、断られ逆切れ。(自分=アイリンだったのでまさか断られるとは思わず)そして「大事な物を 全て壊してやる」とムーンブルク城を破壊、アイリンを犬に変え、反省を促した…という設定。
 なお、アーサーへの呪いは、アイリンにべたべたするアクス(アーサーはこの時女だと思っていた)を 排除するためでした。


 語りそびれた設定をだらだら語ってしまい、申し訳ありません。ここまで読んでくださって、本当に有難うございました。

 最後に、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。


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