銀色 〜完全版〜


  …3章いらんやん…
 と、とりあえずそれが銀色の感想だったりします。1→1.5(いずなと久世様の 話ね)→2と4→5章は繋がっているにも関わらず、 2章から3章の、3章から4章のつながりっていうのは一切ないんですよね。3章がなかったら ボリュームには欠けてたとおもうけど、はっきり言って蛇足に近かったと思います。…シナリオも一番嫌い。あと 味悪すぎるし。

 まあ、そこらへんは各章の感想に持っていくとして、全体的な感想。
 うーん、最後の途中が繋がっていないような…?大井跡いわく「あやめと同じ名の者のために…」 えっと、2章と3章は?狭霧と朝奈、夕奈だよ?なんで?みたいな。同じ心の為とかならいいのに。 でも結局どう選択してもほとんど、ストーリーが変わらないのがやっぱり微妙だな…たまには いいかもしれませんけれど。
 後、気になったのは、服の表現が妙なこと。ただのセーラーのはずなのに、なぜか妙に膨らんでいて、どうみても セーラーに見えなかったり、なぜか巫女服の袖に穴があいていたり…穴じゃなくて、そこだけ赤い模様だったら いいのに。しかも袖も妙ーな膨らみ方してるし。気になってしょうがなかったです。あの表現何とかならん? 何故にあんなに奇怪なんだろう?でも逆に文章表現は綺麗でした。○○だった日のこと…そんな○○だったこと…とか。 その文章も3章では全く出てきていないし。


 それじゃ、章ごとの感想。

 第1章 逢津の垰 あやめちゃんが、あやめちゃんが―――。しくしく。無気力でただぼんやりと生きてる 人間と、唯目的もなく生きるために修羅になった人間の出会い。…そして徐々にお互いを想いだし… 結果悲劇を迎える。…最後の願いが、また悲しくて…頭に結び付けられた銀の糸が綺麗で、悲しいですね。もし、 あの時に儀助が名乗っていたら、また結果は違ったのでしょうか?個人的に あやめはあやめの花よりも、蛍の方を気に入ってたような気がしたので最初「蛍」って名前になると思ってました。蛍 が出てくるまではですが。そういや誰も名前付けてくれないって言いましたけど、そう言う宿の人って名前 つけないんですかね?つけたほうが後々指名とかしてくれそうで、いいような気もするんですけど。今の 文化にも源氏名つーもんがあるんだし。
 ゆらゆらと、ゆらゆらと…という表現が妙にうつくしく、そして名無しのあやめのぼんやりとした心情を良くあらわしていて 凄く好きです。


 (第1.5章と私が勝手に銘打った挿入章) 石切ははまっすぐで綺麗ですねー。 小さいおさない石切はともかく、異様に美人になってびっくりしました。でも、 世界の人を幸せにすることなんて、本当にできるのかな?ってか久世さんもとっとと燃やしちまえや。 多分大井跡もそれを望んでたと思うのだが…結局その糸を命と引き換えに生き返らす事を 望んだ久世さんは凄くいいと思いました。…時間軸が、3章になってようやくわかりあたりも凄く好きです。


 第2章 踏鞴の社 狭霧いい子だ…しかし、細工がしてあったとか色々伏線が判りやすかったです、ほんとに。でも 両親がそれなりに好かれてた(嫌われてもいたんでしょうけど)なら、そんなこと、了承するのかな?と思った。
 しかし掘り出したときには生きてるとは思いませんでした。絶対死んでると思ったのに、ちょっと意外でした。 でも結局、狭霧は頼人と幸せになるより、自分の道を貫くことを選んだんだなーと思いますね。…今の 常識だと無駄に思えるけど、当時の常識じゃ、人身御供で氾濫は起こらないと決まっていたようなもんですし。しかし それでまた氾濫が起こったとき、狭霧が到らなかったせいにするか、罰があたったと思うか、どうなんでしょ?
 …人身御供って処女じゃないといけないものだと思うんですけど…
 …奇妙な吸い物…多分頼人は生涯吸い物を飲めないんじゃないかな…


 第3章 朝奈夕奈 …なんだったの?これ?評価最悪です。前に言った通り、一つだけ浮いてるし。今まで 願い事はぽいぽい叶ってるし。個人的に朝奈は志朗と出会ったあと、「おねえちゃんと志朗さんがラブラブになれますように」と だけ願っとけば良かったんじゃないの?あんな具体的にしなくても。
 あと朝奈、あせりすぎ。出会って一日や二日で「ねえねえ、すっごく良かったと思うんだけど?どう思う」「 お姉ちゃんとお似合いだと思うんだけどなー」とか言われても、困るだろう。そんな簡単に恋に落ちるかい!… と思ってたら、5日くらいであんな狂気になるくらい、惚れて…展開速すぎです。ほとんど話してないじゃん!
 個人的にエンディングが二つあることで、朝奈か夕奈か選べると思ったのにがっかりです。あと仲良い二人が すきだったので、あんなぼろぼろになって非常に気分が悪かったです。なんだ、あれ。夕奈もたかが あれくらいで普通あんなふうになるかな?あれだけ仲が良かったのに。色々劇中であれほど狂ってしまったことを 説明してましたが、それにしてもあれはいきすぎでしょう?結局どうして首飾りの形になったのかも、 どうして朝奈にのみ手渡されたものわかりませんし。他の話との繋がりも全くないし。
 最後のラストも…「切られて…ようやく血の気が引いたみたいです…」え?それだけ?まあいきなり 元に戻られるよりはましだけど!え?みたいな…なんだかどれも中途半端で、なんだかな…最後のラストも 結局朝奈どうなったかわからんし。だいたい夕奈を裏切りたくないのに、抱かれる朝奈も意味不明なんですけど。 それをするくらいならとっとと逃げちまえ。
 そんなわけで『狂気の恐怖』伝えるのだけは成功したかもね、ってお話。でも私この話嫌い。
(追記:ネット上の感想を見る限り、3章大人気ですね。私はむしろ少数派のようです…)

 第4章 銀色 …パッケージには「物語はここで終息を向かえる…」って書いてるのになぜかちっとも 終わってない話。むしろ中途半端。なんだったんだ、このパッケージ。
 2人のあやめ。最初と最後。咲かないあやめ。そのクロスが凄く素敵だったと思います。
 …第5章にもいえると思いますが、こんなカウンセラー駄目だろう。曲がりなりにも!心理学を学んだ人間として 言わせて戴きますが、心の病気は全ての対策を練ったら「治らなきゃおかしい」ものじゃないんだよ!あくまでも 相手から自分の心を吐露させ、自分はゆるされるんだ、と心の傷を癒さなきゃいけないのに、( まあ、色んなパターンがありますが)「あなたは荷物だと言う事をしっかり自覚しなければなりません 」…否定させてどうする。自分のいらだちや責任転嫁のためにせめてどうする。 これじゃ自己開発セミナーみたいだろ、をい。とりあえずそれがむかついたんですが。 むしろカウンセラーが傷つけてどうするよ、バーカ。
 えーと、レイプ未遂のあと、あんなことをするのはどうかと思います、はい。多分服脱がされるだけで 怖いだろう。

 ひょんな出会いからいっしょに行動を共にする。しかし最初は嫌だったんじゃないかな、大井跡さん。自分を特別に 扱われるの。それがいつのまにか…。あやめさんはほぼ最初から好きだったんだろうけど。だからこそ、 死に別れる運命が悲しいです…うう。嫁がない理由もなんだか良いですね…まあ、この時代そんなことが 許されたのか判りませんけれど。
 「おまえはこれから我妻だぞ」っていう大井跡さまがすっごくかっこいいと思います。あと少しだけの命の 人間の妻となる決心をしたあやめも。…悪いけど、はっきり言って現代版霞んでるような気がします。過去が素敵過ぎて。

 で、え?これで終り?終息を向かえるって書いてあるじゃん?え?お互いがくっついて其れで終り?なんじゃそら!という感じでした。 パッケージが悪い。きっぱり。


 第5章 錆 ってか、これが隠し章っていう存在がおかしいよ。これ4章の延長じゃん。まあそれはいいんですけど。
 ああ、第1章のあやめは…あとちょっと、あとすこしだったのにね。…多分親は自殺…ってことなんでしょうか? おねえちゃんはどんなきもちだったんでしょうか…なんか現実って感じで。悲しかったです。ここにあるのは、多分 この時代の現実より幾分か優しい現実なんだと思います。だから、悲しかったです。

 …カウンセラーがさー。お前な、もうやめろ。無理、あんたには向いてないよ、カウンセラー。元々カウンセラーなんて 相手に当たられてなんぼでしょうがよ。む、か、つ、く、の、よー! まあ、それはさておき…だから銀の糸はなんで無節操に願いをかなえるのか 判らないんですが。過去編で「製作者の血筋の命」と引き換えのはずなのに、なぜか命に関わりなく願いが叶えられてるのは なぜ?まあ、あやめが願いを叶えられるのは良しとして、3章まで命と引き換えだったのにさ。(あやめという名以外の人 だから?第1章のあやめは名前が正確にはなかったから、命と引き換えになるの?)なんだか、 どうにも大井跡が作ったものと、その後に伝わったものは別物のようにしか思えないんですが。
 あやめの花が咲いて、銀の糸に込められた思いによってか、あやめが口が聞けるようになって…それは非常に 幸せなんですが、普通口の聞けない方って、無意識に話してるわけじゃないだろうですから、何か思ってても 其れを口に出す事ってないと思うのですけれど…なんか不思議でした。あと 何故に、あやめが全てを解放することが出来たのか。さっぱりわかりません。ぐるぐる思考を周ってただけだし。 頑張ってたのは主人公のような気もするし。いまいちだな。

 「私は…良い妻でありましたか…?」ああ、もう、悲しいです!なんで幸せになれないかな!判ってるよ!過去の話だって! だけどさ…着物褒めて欲しかったし、あやめ一緒にみたかったな…。このカップルはものすごく高潔で ものすごく美しいと思います。しかし命がいるという設定がやはり気になります。
 3章までのハッピーエンドは正直感動しました。…あれは、多分幻想。…もしかしたら、銀の 糸がなかったら起こりえてた現実だったら悲しいけれど。でもやっぱり悲しすぎます、このゲーム。


 おまけ えっと「わたしを海に連れて行って!1」…だれ?おまけ始まってまず全然知らん人が出てくるってどうよ? 多分みずいろのキャラなんだろうけど…えっちシーンもないし、みずいろやってないひとにはさっぱり?マークが飛ぶ作品でした。 雪希がなんて呼ぶのかすら判らんし。ゆき?ゆうき?せっき?だいたいこれ実妹?義妹?
 「あやめちゃん○6歳」多分みずいろから続くシリーズなんでしょうけど…まあ、えっちで良かったかもね。私は 余りそういうのはどうでもいいひとだが、とりあえず「銀色」のおまけらしかったです。ばにーちゃん可愛いし。
 「スピードワンボックス財団 ツヴァイ」 激つまんなかった。私こういうの趣味じゃないし。わけわかんないし。 キャラ違うし。こういうのは同人誌でやってほしいな。
 「わたしを海に連れてって!2」あー、ゆきって読むんだね。これは可愛かった。日和ちゃんが好みなのもあったし、同級生だって なんとなく予想できたし、18禁らしくえっちだったし。「ひより〜、およげるもん〜」って、素敵。
 おまけシナリオ4つのうち、半分がみずいろなのはちょっと…?これはあくまで銀色なんだからなーと思わなくもない、 うん。気に入ったのは二つだしね。

 隠し章「銀色」 死ななくなっちゃったのか、石切…これでどうして琴にされてたのか判ってすっきり。 1章と2章のつながりもわかったしね。
 そしてなにより気に入っているのが、どうして英語と日本語が選べるか、ですね。すべてはここに繋がっていたのか、 と。そういえばあの服、現在っぽいような気もしますが、それだったら怖いですね。死ねないっていのは 辛いですから。…銀の糸を解放したあやめ
 最後の英文はすっごく綺麗で感動しましたよ。この話、気に入ってます。


 とりあえず三章が浮いてるんですよ。本当に。あと意外と不完全燃焼な気もしますし…やっぱり佳作ってとこですねえ、結局。 絵や効果は綺麗なんですが。いい話なんですが、後味が悪い。だいたいこれに尽きますね。



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