ＣＲＯＳＳ†ＣＨＡＮＮＥＬ

　 うん、ここに来た皆さんは、わかってると思うんですけど…正直最初にレビューを読んでなかったら、 間違いなく「世界が崩壊してる」なんてわからなかっただろうな…それでもラストの「生きてる人、いますか？」 には…え？…って思いましたし。
　といっても、正直最初は発電所が爆発して、世界が崩壊、祠の神様の力で助かってしまった８人なのかと思ってました。 太一は人間ではなく、吸血鬼とばっかり思ってましたよ。…わからねーよぉ…そんなのぉ…

　結局太一は特殊能力のない、普通の人間なんですよね？ちょっと精神が病んでるけれど、ちょっと育ちが あれで身体が変形（…ってのも変ですけど）しているけれど、一応ファンタジーの住人の血を引いているわけではない… んですよねぇ…？ちょっと七香の言葉が気になってるんですけど。あとすいません、最大の謎は 森の奥で見かけた老人の死体なんですけど。（のちのファンブックによると、崩壊した 世界の太一っぽいですね）あと、結局人類が消滅していった理由はなんなんですか？ まぁ、そこらへんはファンタジーってことでもいいんですけど。


　ところで、ファーストエンディングは太一の妄想なんですか？曜子ちゃん曰く、あのエンディングは実現できなかったみたいですが…
　あそこで「ハッピーエンドが見たい」と言える太一が凄いと思います。だってさ、太一、ハッピーになってもさ、 一週間で元通りでなんの意味もないのに…でも正直言えば、８人にそのまま話してさ、皆で 祠で週越しするって選択肢はなかったんだろうか？あー、でも他はなんとかなっても、冬子は無理だな、 どう考えても。あとみみ先輩も無理っぽい。むむ、やっぱりああするしかなかったんだなぁ…

　…なんかシステム的にものすっごいギャルゲーですよね。キャラクタールートに入れば、別のキャラクターは 出てこない。冬子餓死イベントが顕著でした。それを「次週に助けるから」とあっさり見捨てるあたりが、なんか 本当にギャルゲーやってる人…っぽくて辛かった。ギャルゲーと言うことを最大に生かした作品だったと思います。すごい。 全てが凄い。「また来週」なんて、普通のラジオ放送のラストの挨拶なんですけど…それが、辛い。 「また来周」ともかけてあるのかな？どうなんだろう？

　ラスト、一番気になっているのは、主人公は本当に無事に死ねるのか…ということです。病気になるにしても、 怪我になるにしても、祠まで戻らないといけません。老衰にしても…たしかに記憶は持ち越せるけど、本 当に年は取れるの？しかもあの空間物が腐らないと言うことは、時間が止まってるのかもしれない。 そしたらいつまでもいつまで…ずっとあんなことするのかなぁ…（でも美希の胸が成長してましたんで、大丈夫かな？）
　…救いがない世界。人もいない。許してくれる人も、神さえもいない。たったひとり。 …なんだか雫の太田さんシナリオの恐怖を思いだしました。でも、太田さんそれすら越えた恐怖。何故なら、 死すら救いにならない絶望。もし死んでしまったら、きっと太一は狂ってしまう。事情もわからず、 思い出もなく…それはとっても辛いよ。
　…でもさ、心弱った時、太一は思ってしまうんじゃないかな。もしここで全部忘れたら、また七香が出てきて くれるんじゃないかなって。七香はさよならは言ってない。太一の問題は解決してない。だから、消える理由がない。 …それとも正体がわかったら駄目なのかな。でも、本当に心弱ったらきっとそう思っちゃうんじゃないかな。 …それとも、それ以上に忘れる恐怖が重いのかな。後悔しないのかな。たとえハッピーじゃなくても 憎しみあっても、殺しあっても、一人ぼっちでいるよりましだって後悔しなかったのかな。
　それは駄目なことだろうけど、正直曜子とふたりであの世界にいても、よかったんじゃないかな…なんて思ってしまった。 でも、太一には駄目だったんだろうな。それはきっと、曜子の救いにはならないから。そしてきっと、あの時の曜子は 太一の好きな曜子じゃなかったから。
　…ああ泣いたさ、泣き喚いたさ！！だってさ、思い出だけじゃ生きていけないよ？ 全部焼かれちゃったから、きっと写真とかも残ってないんだよね。自分の薄れていく記憶だけ。人のぬくもりなくしては、 摩擦なくしては、人は生きていけないよ？なのに、接点はたった一つ、誰かに届いているかもしれない（結果的に 届いてはいますが、太一は決してそれを知ることはできない）メッセージを届け続けるなんて…辛すぎるよ。だれか、 太一を救ってやってください。自殺者を助けて、人の心を救ってる、それでいて、何も求めない優しい太一を助けてやってください。
　いーじゃんよぅ、もう、太一の心には闇はない。ううん、あると思うさ、けどさ、もうきっと太一は狂わない。 少なくとも８０オーバーじゃなくなってるはずだよ。誰かを助けて、自分の心を持ち上げて…なんでまだ、あの空間にいないと いけないのかな？戻してやってもいいじゃんよ。かつての太一にとって救いだったかもしれない。 かつての太一なら誰もいない世界に、自分を『封印』することも必要だったかもしれないけど…今は必要ないじゃんよ… もちろん人を沢山殺した罪は罪としてあるけど…うううう。

　一番見たかったエンディングは見られなかった。それが残念でした。それが見たくて 寝ないで（夜８時から朝の７時まで…）ゲームをやってたので、それがちょっと残念でした。 でも最後のセミの声から察するに、ハッピーだと思ってもいいんでしょうか？もしそうなら、とっても 嬉しい。

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