第6章 その後の世界(5) 空の記憶をもらってかえって。


 何か特別な会話をしてくれるかと思い、天空城に 行ってみる。「私はマスタードラゴン。ここにいながらにして全てを知ることができるもの。だからおぬし達がしたことも知っている。 だが、進化の秘法がある限り、真の平和が訪れる事はないだろう。さあその天空の剣で進化の秘法を葬るのだ!」…それはやはり、 デスピサロを倒せ、ということなのかなあ?それって、結構ひどくない?だいたい全部知ってたなら、ピサロの悲劇も 知ってたはずでしょう?なのにピサロに攻撃された?時、「おのれデスピサロめ!」とか言ったのか…神様ってそんなに怖いものなのね。
 希望のほこらにルーラする。「世界が震えています。貴方達のその強さが、世界の何かを動かしたようです。もう貴方達の前に 道はありません。貴方達が道を作るのです。」と天空人が励ましてくれます。いい人だ…でもこの人、本当に誰?

 ではデスピサロの城に向かいます。二回目ですからさくさく進みます。しかし…アリーナ、マーニャ、ミネアと 三人とも倒す気満々なんですが…。いや、いいんだけどさ。ロザリーはどうやらピサロの気配がわかるらしく「わかります、 ピサロ様はこの奥にいます!」と緊張しているようです。そして火山の中に入ります。
「ぐはあー、何者だ…」と前とまったく同じ事を話してきます。そこに「ピサロ様、お待ちください」とロザリーが踊り出ました。 「ぐ、ぐはああ、誰だ、私の名を呼ぶその声は…」「私です、ロザリーです。わかりませんか?貴方が授けてくれたこの名前さえも…」 そしてロザリーの瞳から涙が零れ落ちました。「思い出して下さい、ピサロ様。私たちが出逢ったあの日のことを…」「ぐああああ」

 そして回想シーンが始まりました。ロザリーが追われています。見渡して、木の陰に隠れる。 「はあはあ、くそ!見失ったか!逃げ足の速いエルフだぜ!」見渡してロザリーを見つける。 「…はっはっは、そんな所に隠れてやがったのか!」そして近寄ってくる「お前さえふんづかまえれば俺様もルビーの涙で 大金持ちになれるんだ!さあ、いいこだかっら大人しくするんだぞ!」…馬鹿か、こいつは。正面からふんづかまえるとかいうなよ。 相手はエルフ。ましてや女性だよ?せっかくなら病気の子供がいて、高いお金で薬を買わなきゃいけないから… とか言って同情を誘い、協力してもらう。そしてそのお礼といって、家に案内して、とっ捕まえるとか、もうちょっと頭を 使えよ、ばーか。(…やっぱ私のほうが悪人かも。いや、こういう人間嫌なので)人間、ふと何かに気がついたように 周りを見渡し、「なんだ?誰かいるのか?うわぁ」と言って白い炎に包まれ、消える。そしてピサロ現れる。「危ない所だったな」 「今のは…今のは貴方がやったのですか?」「そうだ、欲深い人間のエルフ狩りが目に余ったのでな…」 「酷い…なんてことを」…あのさあ、ロザリー。自分の主義主張に反したことでも、助けてもらったんでしょ?一応は お礼をいうのが筋ってもんじゃない?「酷い…?私はお前を助けたのだぞ?それを酷いというのか?」 「何も殺さなくとも…人間だって私たちと同じ生けとし生きる者なのに…」 その志は立派だと思うが、私は間違ってると思うなあ。無駄に手を出す事は良くないけど、身を守る為には 攻撃する事も大切だと思う。例えば愛しい人の名誉を守る為に、人に殺してもらうとかね。 「…はっはっは、エルフとは妙な生き物だな!おもしろい!気に入ったぞ!エルフの娘、名はなんというのだ」 「名前、私たち森に暮らすものに名前などありません」をいをい、移民候補のエルフにも、さえずりの塔のエルフにも、 名前はあったぞ?矛盾してない?「うーむ、そういうものか。しかしエルフの娘では呼ぶのに面倒だな。 よし、ならばお前は今日からロザリーと名乗ると良い」「ロザリー…」「私が地上で世話になっている村から取った名だ。 気に入らないか?」あれはロザリーがいるからロザリーヒルじゃなかったんですね! 「いえ、ただ、今まで人に名前で呼ばれたことがないので…」「ロザリー、いつかお前をその村に招待しよう。 それまで人間どもに捕まらぬよう気をつけるのだぞ。また逢いに来よう。私の名前はピサロだ。覚えておいてくれ」ピサロは 帰っていった。「ピサロ…様…」そして回想が終わった。

「ロ、ロザリー」とピサロが呼びかける。”ルビーの涙が進化の秘法を打ち消していく!”…なにぃー! いやいいんだけど、なんてベタな…おもわず本気で叫んじゃったよ…いいけど…何てベタな…。そしてデスピサロが ちぢんでいく。「…!」「ピサロ様!」「ロザリー…ロザリーなのか?ならばここは死の国なのか?」 「いえ、カルアさん達が世界樹の花で私に再び生命を与えてくださったのです。そして信じがたいのですが… 私を攫ったのは魔族に操られた人間かと…」「世界樹の花?魔族に操られた…?人間たちよ、おもしろくはないが お前達に礼を言わねばならんようだな。お前達はロザリーとこの私の命の恩人だ。素直に感謝しよう」…私だったら 殴ってるかも…色々あるだろうけど…まずは詫びろ。礼をいうのはそれからじゃ!「人間こそ真の敵を長年思い込んでいたが、 私は間違っていたのか?…この心が定まるまで私は村に戻りロザリーと暮らすことにしよう。しかし一つだけやる事が残っている。 あいにくかもしれんが私も行く道は同じだ。しばし同行だな」ピサロが仲間に加わった。…殺してやろうか。まじで。 せめてお願いくらいしろや。お前の部下の後始末はお前がつけろ。なぜ、私らがしなきゃいけない?カルアはピサロに 敵を討つために旅に出たのであって、世界の平和を守る為ではなかったはず。(結果的に手段が一致してたので、 そうなっていただけですね。)同情にしろ何にしろ、デスピサロを討たなかったのはいいとして、この先倒さないといけない理由なんて どこにもないんです。にもかかわらず、詫びもせず、お願いもせずずうずうしく仲間に入ってくるとは何事じゃ! あんた強いんだから、一人でエビルプリースト、殺せるでしょ?少なくとも強いつもりなんでしょ?それが倒せないから カルア達にご助力願いたいなら、せめて力を貸してくれ!くらい言ったらどうですか?愛しい愛しいシンシアを殺した、 ピサロさんよ!

 まあそうぶーたれても仕方ないんで、先に進みましょう。とりあえず天空の城に行ってみる。すると「私は仮にも 魔族を束ねる王だ。天空城入る事はできない。お前達の馬車で待っていよう」と言って出て行ってしまいました。 まあ、仮にっていうか、元?で、マスタードラゴンに逢うと、前回とまったく同じ事言ってきます。が、 状況が違うと不思議なことに違う意味に聞こえてきます。今度は応援してくれてるように思えて来るんだ、不思議と。 なかなか奥深い台詞でした。

 それでは先に進みましょう。

 
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