レオンの言葉に、ルーンが呆然とした。 「…え?…え?」 「…そうですわ、ルーン。せっかくある武器ですもの。装備できたのですから。」 リィンの言葉に、ルーンがまたもや真っ赤になる。 「だ、だめだよ!!僕なんかがロトの剣を装備なんてしたら!!だって、僕は!!」 邪神の教えを受け継ぐものだから。そう言おうとしたとき、 「ルーンは俺たちの仲間だろう?」 「そうですわよ。ルーンはロトの末裔で、わたくし達の仲間ですもの。」 そのルーンの悩みを正確に読み取って、二人はにっこりと笑った。 「…いいの、かな?」 「当然ですわ。ルーン、わたくしはルーンのことが…とても大切ですのよ。ですから 自らを卑下するようなこと言わないで下さいね。」 好きという言葉を飲み込み、そう言ってにっこり微笑んだリィンの言葉に、ルーンはまた顔が赤くなる。 「…うん、ありがとう…」 (…なんつーか、俺、もしかして邪魔なのか?) レオンがそう考えるほどのラブシーンだった。なんとなく照れくさく、頬をぽりぽりと掻いてみる。 「…まぁ、あれだ、お前がよかったら装備しろよ。」 「うん、レオン!ありがとう!!大好き!!」 「だから、気色悪いこと言うなって!!」 稲妻の剣と、ロトの剣と、そしていかづちの杖。伝説の武器を持った三人は、何度も落とし穴に落ち、 ようやく落とし穴のフロアを越えることが出来た。 「ここ、どこなんだ?出口近くなってるんだろうな。」 「入ったときよりも近くなってるよ、きっと大丈夫。」 「…なんだか少し寒いですわ・・・」 そこは細長い部屋がいくつも連なったフロアだった。 「部屋のつながりメモしたか?」 レオンの呼びかけにルーンが頷いて、紙をしまいこんだのを確認すると、レオンは手近な部屋へと足を進めた。 「…またかよ。」 そこには、見覚えのある部屋があった。 「同じような部屋なだけかもしれませんわ。また、何か書いておきましょう。」 リィンはそう言うと、壁に”レオンクルス・アレフ・ロト・ローレシア”と書き記す。 「書き終わったよー。行こう。」 ルーンの言葉に、三人がまた歩き出す。 ”レオンクルス・アレフ・ロト・ローレシア” 「間違いないようですわね。」 「…また一部屋一部屋チェックしろってのかよ!!」 「んー、でも間違えた通路に行っちゃったら、ここに戻ってくるんじゃないかな?スタート地点に戻してくれるなんて、 親切だよねー。」 ルーンの言葉に、額にチョップを入れるレオン。 「親切ならそもそもこんな構造にしなけりゃいいんだよ!!行くぞ!!」 分っている正解ルートまで、躊躇せず足を運ぶ。それでもモンスターに襲われているうちに、どれが正解だったか わからなくなりそうだった。 疲れを感じて、リィンは座り込む。レオンも壁にもたれながら座る。 「…ここまでは正しい道ですわ…よね?」 「うん、大丈夫だと思うよ。」 自信たっぷりに言うルーンに、ホッとしながらもレオンは脱力する。 「しっかしなぁ…ヒントくらい残しておいてくれりゃいいのによ…」 「それがないから迷路なのではありませんの?」 「けど、ここを越えてくる配下だっているんじゃないのか?」 レオンの言葉に、ルーンがうなりながら周りを見渡す。 「…何やっていらっしゃるの?」 「何かヒントがないかなーって。」 そう言って目を閉じたとたん、ルーンの顔が明るくなる。 「わかった!!風だ!!ほら!寒い風が吹いてるよ!次元が捻じ曲がってるんだから、外からの風は正しい道に しか吹かないよ!!」 ルーンの言葉に、二人も意識して風を感じる。…冷たい空気が一方向から流れてきているのを感じた。 「本当ですわ…」 「よっし!行くぜ!!ロンダルキアはもう近いんだな!!」 立ち上がり、歩き出す。 「あ、待って。二人とも、コートを着ておいたほうがいいよ、きっと」 そう言って、毛皮のついた防寒着を取り出して身につける。 ロンダルキアの寒さに備えて、コートを買っておいたが、動きにくいため、今までしまっていたのだ。 「おお、そうだな。」 この場所では少し暑いくらいだが、おそらくロンダルキアではちょうど良いのだろう。三人は逸る足を押さえて、 風に向かって進む。…やがて、分かれ道も終わり…最後の部屋の端にある、階段を上がった。 …そこには、全てが眠る死の世界。雪嵐がもうもうと舞う、白の世界があった。 …泣きながら洞窟の描写を書きました。…皆さん洞窟の描写、上手いですよねー。蒼夢は戦闘シーンとならんで 苦手です。 とはいえ、ロトの鎧と稲妻の剣のイベントはかけて嬉しかったです。ありえないんですけどねー。FC版では ルーンはロトの剣を装備できないし、SFCでは、光の剣の方が強いし。…それでもロトの剣は ロマンなのですよ!既製品より弱いなんて認めないのですよ!!ということで、ひとつ。 さて、ついにここまで来ましたよ。どっきどきです。あと何話くらいかまだ目算が出てないのですが、 どうか皆様、最後までお付き合いくださいませ。 |
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